韓国で最近、MZ世代(1980年代~2000年代初旬の生まれ)を中心に「血糖変化」によって体重を減らす方法が大きく注目されている。毎年ダイエットのトレンドが変化していく中で、今年上半期に最も流行するダイエット方式だ。
最近は▽食事の順序ダイエット▽連続血糖測定器(CGM)ダイエット▽血糖調節食品ダイエットが人気を集めている。
糖や炭水化物のような高血糖の食べ物を過度に摂取すると、血糖値が急激に上がる、いわゆる「血糖スパイク」が生じることがある。これを調節するために食事の順序を変えるのがダイエットの方法として流行している。
血糖スパイクが発生すると、インスリンが過剰分泌され、インスリンが分泌される間は脂肪が燃焼せず、痩せない。繊維質-タンパク質-炭水化物の順に摂取して血糖値がゆっくり上がるようにすることだ。
江北(カンボク)サムスン病院内分泌内科のイ・ウンジョン教授は「血糖値をゆっくり上げる食物繊維とタンパク質中心の食べ物を先に摂取することで、インスリン抵抗性を下げ、血糖スパイクを防止できる。この方法は糖尿病はもちろん、体重減量にも役立つ」と明らかにした。
また、CGMをつけて自分の血糖値をモニタリングし続ける事例が増えている。連続血糖測定器は糖尿病患者の治療目的で使われる機器で、センサーが付いた機器を腕に装着して血糖変化をスマートフォンでリアルタイムでチェックできる。最近、糖尿病ではないMZ世代の間でも、血糖値が大幅に上がる食べ物と上がらない食べ物を探し出し、体重減量に役立ったという口コミが広がり、CGM機器が注目されている。
ただ、同病院のパク・チョルヨン教授(大韓肥満学会理事長)は「肥満管理目的で連続血糖測定器を使用することは医学的根拠がない。一般大衆に、科学的に立証された持続可能な体重管理方法の重要性を見過ごさせる。肥満管理のためにCGMは必須ではなく、本人に合う他のダイエット方法を探した方が良い」と指摘する。
特定の食品を摂取しながらのダイエットも流行している。最近あるバラエティ番組でアップルサイダービネガー(リンゴ発酵酢)ダイエットが紹介され、リンゴ発酵酢摂取によるダイエットも注目されている。リンゴからは自然発酵を経て酢酸が生じる。この酢酸が炭水化物を糖分にする消化酵素を抑制し、血糖値の上昇を防止するという原理だ。
同病院のカン・ジェホン教授は「酢に入っている酸が血糖値の調節やコレステロール値の調節などに一部役立つことはあるが、酢は酸の成分であり、胃腸障害が生じることがある。空腹時に飲んだり原液のまま摂取したりすることは注意しなければならない」と警鐘を鳴らした。
ピーナッツバターも食欲調節と体重減量に効果的だという噂で、品薄現象まで生じている。ピーナッツバターは高カロリーで有名な食品だ。しかし、タンパク質、脂肪含有量が多く、長時間、満腹感を維持するのに役立ち、炭水化物の摂取を制限する効果をもたらす。また、ピーナッツにある不飽和脂肪が血糖の急激な上昇を防止し、血糖値の上昇を最小限に抑えるのに役立つ。
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