韓国で今年、求職活動をせず「ただ休む」と回答した非経済活動人口が、前年より24万5000人増加し、256万7000人にのぼった。統計庁が発表した最新の調査でわかった。特に15~29歳の若者では「望む仕事が見つからない」ことが主な理由となっており、この割合は30.8%を占めている。
8月時点の非経済活動人口は1621万1000人で、前年同月より4万8000人増加した。このうち「ただ休む」と回答した人の割合は全体の15.8%となり、前年の14.4%から1.4ポイント増加している。この理由は「身体の不調」「退職後の休養」に次いで3位となった。
15~29歳の若者の間では「望む仕事が見つからない」が最多の理由である一方、30代以上の年齢層では「身体の不調」が最も多い理由となっている。また、20代では「ただ休む」割合が全体の17.1%で、前年から0.6ポイント増加した。
非経済活動人口の62.1%が女性で、男性は37.9%を占めている。男性の非経済活動人口は前年から16万5000人増加した一方で、女性は11万7000人減少した。教育水準別では、中卒以下が最も多く、次いで高卒、大卒以上の順となっている。
非経済活動人口のうち、今後1年以内に就職または起業を希望する人は336万1000人で、全体の20.7%を占めた。この割合は前年より0.4ポイント減少している。若者では「生活費やお小遣いを稼ぐため」が主な理由で74.1%を占め、希望する雇用形態では給与所得者が94.3%、起業希望者は5.7%にとどまる。希望する勤務条件では「勤務環境」が31.9%で最も重視され、起業希望者は「収益性」(48.3%)を挙げている。また、希望する月収は200万~300万ウォン(約21万~31万円)が43.9%で最多となった。
15~29歳の若者が「望む仕事が見つからない」ことを理由に非経済活動人口として増加している現状は、社会的な課題となっている。専門家は、若者と企業の間で求められるスキルや働き方のミスマッチを解消し、希望する職場環境を整えるための政策が急務だと指摘している。
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