
韓国の動物保護団体・動物自由連帯が世宗市の違法繁殖場から53匹の犬を救出した。救出された犬の多くは、美容学院の実習犬としても利用されていたことが分かり、繁殖場と美容学院の癒着による動物搾取の実態が明らかになった。
動物自由連帯によると、この繁殖場は父親が運営し、息子が犬を美容学院の実習に使っていたと推定される。犬たちは不安定な金網の檻や汚物まみれの環境で過ごし、繰り返し出産や実習に動員されていた。救出時、一部の犬は顎骨骨折、趾間炎、子宮蓄膿症を患い、複数回の帝王切開痕を持つ個体も確認された。
SNS上でも元受講生らが「繁殖場の犬を使うと聞いて受講をやめた」「実習犬が病気で立てなかった」などの体験談を共有し、問題は社会的反響を呼んでいる。ある利用者は「未熟な受講生が犬を落として怪我をさせる場面を何度も見た」と証言した。
海外では、受講生や顧客のペット犬を対象にしたり、モデル犬や犬用ウィッグ、模型を活用するのが一般的だ。韓国愛犬協会のパク・エギョン事務総長は「初心者が実際の犬を扱うのは事故の危険が高い。技術習得と動物福祉のためにも模型活用を推奨する」と述べた。同協会は2015年から資格試験に犬用かつら模型を導入し、「ペット犬スタイリスト」資格は2020年に国家公認民間資格となった。
(c)news1