2025 年 9月 17日 (水)
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韓国・繁殖場と美容学院の癒着で「実習犬」虐待深刻…顎骨骨折や失明例も

世宗市の違法繁殖場で繁殖と美容実習犬として使われていたプードル。顎の骨が折れ口を閉じられない状態で発見された=動物自由連帯提供(c)news1

韓国の動物保護団体・動物自由連帯が世宗市の違法繁殖場から53匹の犬を救出した。救出された犬の多くは、美容学院の実習犬としても利用されていたことが分かり、繁殖場と美容学院の癒着による動物搾取の実態が明らかになった。

動物自由連帯によると、この繁殖場は父親が運営し、息子が犬を美容学院の実習に使っていたと推定される。犬たちは不安定な金網の檻や汚物まみれの環境で過ごし、繰り返し出産や実習に動員されていた。救出時、一部の犬は顎骨骨折、趾間炎、子宮蓄膿症を患い、複数回の帝王切開痕を持つ個体も確認された。

SNS上でも元受講生らが「繁殖場の犬を使うと聞いて受講をやめた」「実習犬が病気で立てなかった」などの体験談を共有し、問題は社会的反響を呼んでいる。ある利用者は「未熟な受講生が犬を落として怪我をさせる場面を何度も見た」と証言した。

海外では、受講生や顧客のペット犬を対象にしたり、モデル犬や犬用ウィッグ、模型を活用するのが一般的だ。韓国愛犬協会のパク・エギョン事務総長は「初心者が実際の犬を扱うのは事故の危険が高い。技術習得と動物福祉のためにも模型活用を推奨する」と述べた。同協会は2015年から資格試験に犬用かつら模型を導入し、「ペット犬スタイリスト」資格は2020年に国家公認民間資格となった。

(c)news1

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