2025 年 11月 17日 (月)
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韓国・白菜の価格は下がったのに…なぜキムチの値段は下がらないのか

(c)MONEYTODAY

韓国で白菜の価格が昨年に比べて安定しているにもかかわらず、市販のキムチの価格は依然として高止まりしている。こうした現象の背景には、原材料の品質低下や他の副材料の価格上昇、さらには中国産キムチの輸入増など、複合的な要因があるという。

韓国農水産食品流通公社(aT)によると、11月12日時点で商品等級の白菜(1玉)の小売価格は3447ウォン。昨年と比べてわずか0.91%の上昇にとどまっている。

昨年の「金の白菜」騒動とは異なり、今年は政府による契約栽培物量の分散出荷(2800トン)と備蓄物量の市場放出(8500トン)などにより、価格が比較的安定している。白菜の作付面積も前年比2.5%増の1万3403ヘクタールに拡大された。

しかし、白菜価格の安定とは裏腹に、キムチの価格は下がっていない。国家統計データによれば、2023年10月のキムチの消費者物価指数(CPI)は127.09だったが、2025年10月には134.45へと上昇した。

これは、家庭の「食費負担」が依然として高いことを意味している。韓国農村経済研究院の調査では「市販キムチを購入する」と答えた比率は32.5%で、前年(29.5%)から増加。一方、「自宅で漬ける」との回答は62.3%で、前年(64.5%)よりも減少した。

キムチ価格が下がらない主な理由として、専門家が指摘するのは▽夏場の干ばつによる白菜の品質低下(質の悪い白菜は加工時の歩留まりが低下し、原価がかえって上昇する)▽副材料価格の上昇(マイルドな気候にもかかわらず、ニンニク・ネギの価格が上昇し、カタクチイワシの漁獲量減少により、魚醤価格も高騰)――を挙げている。

価格が安定しない中で、中国産キムチの輸入量は増え続けている。韓国で流通するキムチの輸入品のうち、99%が中国産であり、2020年の28万1186トンから2024年には31万1570トンへと10.8%増加した。特に原価削減を重視する外食業界が中国産キムチを選好する傾向がある。

農林畜産食品部の関係者は「白菜は一定期間保存して加工するため、現在の価格下落がキムチに反映されるには2~3カ月のタイムラグがある」としながらも、「副材料の価格高騰の影響でキムチ価格が大きく下がっていないが、徐々に安定しそうだ」と述べた。

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