2024 年 12月 26日 (木)
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韓国・病院6カ所たらい回し、60代の心血管患者、6時間後に死亡

大学病院の救急室=写真は記事の内容とは関係ありません(c)news1

病院のたらい回しで、また犠牲者が出た。

韓国慶尚南道に住む60代の心臓疾患患者が、近くの病院6カ所で受け入れを拒否され、釜山にある病院に運ばれたが、119受付から6時間後に死亡した。

慶尚南道消防本部などによると、先月31日午後4時9分ごろ、慶尚南道金海市で畑仕事をしていた60代のA氏が胸の痛みと腹痛を訴え、119に通報した。

出動した救急隊員は慶尚南道、釜山にある病院6カ所に10回以上問い合わせたが、病院側は、医療スタッフの不足などを理由に受け入れを拒否した。その後、釜山のある総合病院は「手術はできないが、診療と検査は可能だ」とし、A氏を受け入れた。

A氏は119に通報してから1時間10分後の午後5時25分ごろ、この病院に到着した。病院側は、血液検査など各種の基本的な検査を通じ、「心電図は正常だ」と判断し、薬を処方した。

しかし、胸の痛みが悪化したA氏は、CT撮影などの追加検査の後、大動脈剥離の診断を受けた。その後、A氏は緊急手術を受けるため、午後7時45分ごろ、釜山のある大学病院に搬送された。

大学病院の医療スタッフが緊急手術の準備をしていたところ、Aさんの状態が急激に悪化。医療スタッフが心停止状態に陥ったA氏に心肺蘇生法(CPR)を実施したが、A氏は当日午後10時15分ころに死亡した。

遺族側は「病院による受け入れ拒否で、処置の時間が遅れ、A氏が死亡に至った」と訴え、保健福祉省に被害報告を提出した。調査に乗り出した釜山市も調査結果を保健福祉省に提出したことを明らかにした。

先月26日、釜山では、病院15カ所で断られた50代の男性が大動脈剥離と診断。緊急手術のために蔚山の病院に搬送されたが、手術後に死亡したという事案も起きている。

(c)news1

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