2026 年 4月 11日 (土)
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韓国・生配信中の暴力問題が拡大…プラットフォーム責任の強化議論、検閲との兼ね合いも課題

生配信中の暴力行為が問題となった配信画面(c)news1

インターネットの生配信中に暴力などの違法行為が相次ぎ、プラットフォーム事業者の責任を強化すべきだとの議論が韓国で広がっている。ただ、現行制度では規制の限界や海外事業者との格差が障壁となり、対策は容易ではない。

業界によると、“モッパン(大食い)配信者”として知られる配信者が5日の生配信中、共演していた女性配信者の髪をつかんで暴行する場面が確認された。さらに酒を飲ませたり、店内で喫煙する様子も配信されていた。この映像は現在削除されている。

また、別の配信者も生放送中に女性出演者を暴行したとされる。過去の飲酒運転歴を指摘されたことに激昂し、髪をつかんで暴力を振るったという。

こうした問題の背景には、刺激的な内容ほど視聴数や収益につながる構造があると指摘される。放送メディア通信審議委員会によると、2024年に個人配信を通じて流通した違法・有害情報の審議件数は3231件に達し、前年より大幅に増加した。

しかし、現行の電気通信事業法ではライブ配信プラットフォームは「付加通信事業者」に分類され、違法撮影物などの流通防止措置は求められるものの、配信中の暴力や暴言を事前に遮断する義務までは課されていない。事前規制は憲法上の検閲禁止原則と衝突する恐れがあるためだ。

このため、各プラットフォームは違反が確認された後に配信を強制終了したり、アカウント停止などの事後対応に依存しているのが実情だ。

さらに問題を複雑にしているのが、国内外プラットフォーム間の規制格差である。国内企業は当局の要請に応じやすい一方、海外プラットフォームは対応が遅れる、あるいは応じないケースも少なくない。

例えば、YouTubeでは過去、名誉毀損の疑いがある動画について削除要請が出されたものの、「社内ポリシー違反ではない」として対応されず、最終的に国内からのアクセスのみ遮断される措置にとどまった。

このような状況から、規制を強化すれば国内事業者だけが厳しい対応を迫られ、結果的に海外プラットフォームへ有害コンテンツが流れる「逆差別」や「風船効果」を招くとの懸念も出ている。

専門家は「プラットフォームの責任を強める議論は避けられないが、国際的な規制の足並みをそろえなければ実効性は限られる」と指摘している。

(c)news1

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