2026 年 3月 16日 (月)
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韓国・生徒の文章読解力低下が深刻化…国家教育委が特別委設置へ

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韓国の教育現場で生徒の文章読解力低下が相次いで指摘される中、国家教育委員会がこの問題を国家教育政策の観点から議論するため、「文章読解力特別委員会」を新設することを決めた。単なる読み書き能力の問題にとどまらず、文章理解や思考力の低下につながっているとの懸念が広がっているためだ。

教育界によると、大統領直属の行政委員会である国家教育委員会は12日、政府ソウル庁舎で第66回会議を開き、文章読解力問題を重点的に扱う特別委員会の設置案を議決した。近年、学校現場では生徒が基本的な語彙や文章の意味を理解できないケースが増え、文章読解力問題が主要な教育課題として浮上していることが背景にある。

教師団体の調査でも危機感が示されている。韓国教員団体総連合会が全国の小・中・高校の教師約5800人を対象に調査したところ、回答者の91.8%が「生徒の文章読解力は以前より低下している」と答えた。教師たちは授業の中で教科書の文章を理解できなかったり、単語の意味を誤って解釈したりする生徒が少なくないと指摘している。

例えば「クムイル(今日)」という言葉を「クムヨイル(金曜日)」と勘違いしたり、「往復」の意味が分からなかったりする例もあるという。ある中学校の教師は「教科書を読んでも意味が理解できず、試験問題そのものを理解できない生徒もいる」と話した。

教育界では、この現象が単なる世代差ではなく、学習能力全体に関わる構造的な問題だという認識が広がっている。実際、国際学習到達度調査(PISA)でも韓国の生徒の読解力は長期的に低下傾向を示しており、特に批判的読解の分野で低い水準を記録しているとの分析がある。

文章読解力低下の主な原因としては、デジタル環境の変化が指摘されている。スマートフォンやSNSを中心とした短文コミュニケーションが増え、長い文章を読み文脈を理解する能力が弱まっているという見方だ。教師の間では、デジタルメディアの過度な利用、読書量の減少、語彙力不足などが主な要因として挙げられている。

また、生成型AIなどのデジタル学習ツールの利用拡大によって、生徒が自ら考え文章を構成する過程が弱まる可能性があるとの懸念も出ている。

こうした問題意識を受け、国家教育委員会は文章読解力問題を独立した政策課題として扱うため特別委員会を設置することにした。委員会は生徒の文章読解力低下の原因を分析し、読書教育や語彙教育の強化、作文教育の拡充などの政策案を検討する役割を担う予定だ。ここで議論された内容は、今後国家教育委員会が策定する中長期の国家教育発展計画にも反映される見通しだ。

国家教育委員会の関係者は「文章読解力の問題はすでに教育現場で深刻な課題として提起されている」としたうえで、「生徒の文章理解能力と思考力を高めるための政策方向を総合的に議論していく」と話している。

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