
韓国の現代自動車と起亜が、地域ごとの消費者特性に合わせた電気自動車(EV)戦略で成果を上げている。米国では大型SUV「アイオニック9」と「EV9」が好調な販売を記録し、欧州市場では小型EV「EV3」と「キャスパー・エレクトリック(欧州販売名インスター)」が人気を集めている。中国やインド市場でも現地化戦略や低価格モデルを軸に展開を強めている。
米国では大型SUVの需要に対応したモデルが功を奏している。起亜のEV9は2025年に米国で9354台を販売し、EV6(8961台)を上回りブランドの主力に定着した。現代自動車のアイオニック9も5月の出荷開始から3102台を販売、月平均700台以上と堅調に推移している。両車は米国で国内市場以上の成果を挙げており、大型車嗜好の強い米市場を狙った戦略が奏効した。
欧州では環境規制の強化を背景に小型・高効率EVが主流となっている。起亜のEV3は今年4万3741台を販売し、欧州市場で単独モデル6位の売れ行きを記録。現代自動車のキャスパー・エレクトリックも1万7349台を販売した。2025年1〜7月における両社の欧州EV販売は前年同期比46%増の10万6000台に達し、過去最短で10万台を突破した。EV3は2025年「ワールドカー・オブ・ザ・イヤー」に選出され、存在感をさらに高めた。
今後は世界市場へのラインアップ拡充が予定されている。現代自動車は2026年に欧州向け小型EV「アイオニック3」を投入予定で、独ミュンヘンで披露された「コンセプト3」がその登場を予告した。起亜も「EV2」を投入し、小型車市場を強化する。中国では今年、準中型SUV「エレクシオ」を発売し、来年には準中型セダンも展開。インド市場では2027年に小型SUVを投入し、現地の低価格志向に応える。
(c)news1