韓国・現代自動車グループが、北米・欧州市場で疾走を続けるとともに、相対的に拡大の余地があるアジア市場でもピッチを上げている。
苦戦している中国では高級なオーダーメード型車種を発売し、自国ブランドがしっかりした日本ではエコカーを中心に本格的な攻略に乗り出した。インド・東南アジアでは生産施設を強化しながら市場支配力を高めている。
起亜(キア)自動車は20日、中国・上海で開かれた「起亜EVデー」でコンセプトEV5を公開した。今年発売予定の大型電気SUVEV9を小型にしたようなモデルで、中国での現地生産を計画している。起亜自動車は2027年までにE-GMPプラットフォームベースの電気自動車6モデルを発売する予定だ。
現代自動車は、中国市場向けの電気自動車と高収益車種であるSUV(多目的スポーツ車)を中心に成長モメンタムを向上させる方針だ。プレミアムブランドジェネシスの電気自動車GV60も発売する計画だ。
これまで現代自動車グループは中国市場で約179万台(2016年)を販売するほど好調だったが、昨年の中国販売台数はわずか40万台を超えただけだった。中国の「限韓令」(中国内の韓流禁止令)に加え、中国企業が強みを見せたことなどが原因に挙げられる。
ただ、今年中国は国家単位の電気自動車補助金を全面的に中断したため、自国の電気自動車より良い品質の電気自動車は売れるだろうという希望混じりの見通しが出ている。
現代自動車のチャン・ジェフン社長は1月の新年会で「今年は困難に直面している中国事業を正常化しなければならない重要な1年」と明らかにしている。
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