韓国である自営業者が、仕入れた焼酎から「軽油」の匂いがしたため、製造業者側に原因究明を要請した。だが業者側は黙り込んだままだという。「第2の軽油焼酎」騒ぎに広がりそうな様相だ。
ソウルで焼肉屋を10年間運営している店長が4月29日、あるオンラインコミュニティに投稿した。それによると、4月初め、店で酒を飲んでいたある客から「焼酎から変なにおいがする」という訴えがあった。店長はすぐに確認し、他の焼酎に取り替えた。
仕事を終えた店長は、家族と一緒に食堂でまた別の焼酎を飲んでいると、同じにおいがした。冷蔵庫などにあった酒類を全て確認すると、このうち約20本から同様の軽油のにおいがしたという。
店長の母親はこの焼酎を飲んで、頭痛を訴え体調を乱し、病院で治療を受けた。
店長が焼酎の製造業者に連絡を取ったところ、担当者がやって来て、直接酒の匂いをかいだうえで「軽油が混ざった」と認めたという。そして被害補償を約束し、問題の酒を回収した。
その後、業者側は店長に「酒類工場での保管方法の問題だろう」と説明した。焼酎のガラス瓶に微細な穴があり、工場内で軽油と一緒に保管したために起きた可能性に言及した。
ただ、店長が業者側に事後処理を要請したのに、2週間過ぎても連絡がないという。店長は「こちらには防犯カメラや未回収の焼酎が証拠として残っている。業者側が何も対応しないままでいることに腹が立つ」と記している。
韓国では軽油入りの焼酎は過去にも問題になった。2013年4月、忠清北道清州のある飲食店で販売した焼酎から軽油の臭いがすると訴えがあった。警察が焼酎を回収し、分析したところ、焼酎15本のうち8本から少量の軽油が検出された。ただ、混入した原因は不明で、「製造過程では流入しなかった」という結論を出した。
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