韓国で1人当たりの牛乳消費量が継続的に減少する一方で価格は高騰し、1リットル当たり3000ウォン(1ウォン=約0.1円)時代に突入する勢いだ。
酪農振興会の牛乳消費統計によると、2022年の1人当たりの牛乳消費量は26.2キロで12年(28.10キロ)より6.8%(1.9キロ)減少した。
消費量の減少にもかかわらず、生乳価格の上昇で牛乳も値上がりしている。生乳は昨年49ウォン値上がりして1リットル=994ウォンになった。
今年第1四半期の牛乳消費者物価上昇率は前年同期比8.9%で、2014年第2四半期の11.4%以来9年ぶりの高い値だ。
酪農振興会小委員会が6月9日から生乳の価格交渉をしているが、酪農家と乳業界間のギャップが狭まっておらず、価格はさらに上昇する気配だ。
今年は生乳1リットル当たり69~104ウォンの範囲で値上げされる予定だが、酪農家は最大値である104ウォン、乳業界は最小幅の引き上げを要求していると伝えられた。
飼料などの値上がりの影響で、牛乳生産費は前年より13.7%増加。乳牛1頭を育てる時の純利益は152万9000ウォンで前年より90万4000ウォン減少した。
こうした状況から、現在2900ウォン水準を維持している牛乳1リットルが今回の引き上げで3000ウォンを突破するのはもちろん、コーヒー、チーズ、アイスクリームなど加工品の価格まで上がるとみられる。
乳業界関係者は「業界では消費者負担が重くなり消費が萎縮することを考慮して生乳価格引き上げを小さくしたいが、容易ではなさそうだ」と話した。
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