
韓国のイ・ジェミョン(李在明)大統領は10月1日に開かれた建軍77周年「国軍の日」記念式典で、「揺るぎない韓米同盟を土台に、戦時作戦統制権(戦作権)を回復し、大韓民国が韓米連合防衛体制を主導していく」と述べた。「戦作権の回復」という表現を用いた点が注目された。
韓国ではこれまで「戦作権の移譲」や「戦作権の返還」といった表現が一般的だったが、今回、イ・ジェミョン大統領は「回復」という語を使用し、その意味を明確にした。大統領室のキム・ナムジュン報道官は同日午後、大統領室での記者ブリーフィングで「戦作権『回復』という表現は、大統領が直接修正した部分であり、自らの意志によるものだ」と明らかにした。
当初の演説原稿には「戦作権の転換」と記されていたが、大統領は「回復」に書き換えるよう指示したという。
キム報道官は「『転換』には位置の変更に重きが置かれるが、『回復』は本来の状態に戻すという意味を持つ。本来、戦作権は韓国軍が有していたものであり、在韓米軍司令官にある戦作権を韓国側が取り戻すのは当然のことだ」と述べた。
イ・ジェミョン大統領はこの日の式典で「自主国防」というフレーズを繰り返し用いた。記念行事後の参戦功労者・現役将兵との昼食会でも「自らを守れる力を持ち、必ず守り抜くべきだ」「韓国の国力を高め、決して侵略されず、他国に依存しない自主的な国を築く」と発言したという。
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