
韓国のイ・ジェミョン(李在明)大統領が10月27日、1泊2日の日程で出席した東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議を終え、経済協力や越境犯罪対策の成果を携えて帰国した。帰国後は慶州で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に臨み、日韓、米韓、中韓、米中の各首脳会談が相次いで開かれる外交上の「スーパーウィーク」に突入する。
イ・ジェミョン大統領は27日午後11時15分頃、妻キム・ヘギョン(金恵景)氏とともに空軍1号機でソウル空港に到着した。
今回のASEAN首脳会議で、イ・ジェミョン大統領は韓国とASEANの包括的戦略的パートナーシップ(CSP)の実質的発展に向け、年間貿易額3000億ドルの達成を目指すと宣言。また、韓国とASEANの自由貿易協定(FTA)改正交渉の開始を提案し、経済協力の未来像を示した。
さらに、議長国マレーシアのイブラヒム首相との会談で、韓国とマレーシアのFTA妥結に合意。デジタルや人工知能(AI)など戦略産業分野での協力を加速させることで一致した。
また、越境型のオンライン詐欺犯罪に対応するため、ASEAN各国と共に対策を強化することでも合意。特にカンボジアのマネット首相との会談では、韓国人を標的とする詐欺に対応する共同タスクフォース「コリア専担班」設置に合意し、具体的成果を挙げた。
帰国後には、イ・ジェミョン政権下で初となる国内での多国間外交舞台、慶州APEC首脳会議が開催される。これにあわせて、29日には米韓首脳会談、30日には米中首脳会談、11月1日には中韓首脳会談が予定されている。
イ・ジェミョン大統領は8月以来となるトランプ米大統領との再会談に臨むが、関税交渉の妥結には懐疑的な見方が出ている。投資方式や金額、スケジュール、損失分担などで依然として隔たりが大きく、妥結は困難との見方もある。
一方で、11年ぶりに国賓として訪韓する習近平国家主席との首脳会談も注目される。韓米同盟を基盤としながらも中国との関係を維持するという「国益中心の実利外交」の真価が問われる局面となる。中国が韓国の大手造船企業ハンファオーシャンの米子会社に制裁を科した問題も協議の俎上に上がる見通しだ。
また、30日には高市早苗首相との首脳会談の開催も有力視されており、石破茂政権下で改善の兆しを見せた日韓関係が新たな転換点を迎える可能性がある。
さらに、サプライズで米朝首脳会談が開かれる可能性も取り沙汰されている。トランプ大統領はかねてから北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記との再会談への意欲を示しており、2019年の板門店での電撃会談の再来も完全には否定できない。イ・ジェミョン大統領も「実現の可能性は高くないが、米朝が電撃的に会うことになれば歓迎し、積極的に支援する」と述べている。
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