2025 年 9月 24日 (水)
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韓国・李在明大統領、国連総会で「E・N・D」構想発表…南北敵対終結と段階的核問題解決を提案

米ニューヨークの国連本部で23日(現地時間)開かれた第80回国連総会で基調演説をするイ・ジェミョン(李在明)大統領(c)Reuters/news1

韓国のイ・ジェミョン(李在明)大統領は米ニューヨークの国連本部で現地時間9月23日開かれた第80回国連総会で基調演説に臨み、韓国政府の新たな朝鮮半島政策「E・N・Dイニシアチブ」を提示した。これは交流(Exchange)、関係正常化(Normalization)、非核化(Denuclearization)の三原則をもとに、南北の敵対を終わらせ、平和共存と共同成長の新時代を築く構想だ。

イ・ジェミョン大統領はまず、韓国政府は北朝鮮の体制を尊重し、吸収統一や一切の敵対行為を追求しないと強調。そのうえで、南北間の軍事的緊張を和らげ信頼を回復する道を一貫して探ると約束した。さらに「最も確実な平和は、戦う必要のない状態である」と述べ、「E・N・D」を軸にした包括的対話によって南北の対立の時代を終わらせると宣言した。

北朝鮮の核問題については、即時解決は困難であるとの認識を示し、まず核・ミサイル能力の高度化を「中断」し、その後「縮小」を経て「廃棄」に至る段階的・現実的な解決を国際社会に呼びかけた。

イ・ジェミョン大統領はまた、「民主国家としての新しい大韓民国の国際社会への完全な復帰」を高らかに宣言。過去のクーデターや内乱の危機を乗り越えた国民の力を「光の革命」と表現し、それが国連精神の輝かしい達成であると強調した。

気候変動や人工知能(AI)の課題についても発言した。

韓国は科学技術とデジタル革新を通じ、再生可能エネルギー拡大とエネルギー転換を進め、2025年のうちに責任ある国家温室効果ガス削減目標(NDC)を国際社会に提出する意向を表明した。さらに2028年にチリと共同開催する第4回国連海洋総会で持続可能な海洋発展を推進するとした。

AIに関しては「もし受動的に流されれば人権侵害や格差拡大というディストピアを招く」と警告し、技術を人類普遍の価値に貢献させる「すべての人のためのAI」というビジョンを国際社会の新たな規範にしたいと訴えた。

イ・ジェミョン大統領は24日、韓国大統領として初めて、国連安全保障理事会の公開討論を主宰する。10月に慶州で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議では「APEC AIイニシアチブ」を通じてAIの未来像を共有する計画も明らかにした。

(c)news1

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