
韓国のイ・ジェミョン(李在明)大統領は11月20日(現地時間)、エジプト・カイロ大学で演説し、「SHINEイニシアティブ」と名付けた新たな中東構想を発表した。大統領が大学の講壇に立ったのは就任後初めて。
SHINEとは「安定(Stability)、調和(Harmony)、革新(Innovation)、ネットワーク(Network)、教育(Education)」の頭文字を取ったもので、韓国と中東が「平和・繁栄・文化」の三つの分野で共生の未来を切り拓いていくという外交ビジョンを示すもの。
イ・ジェミョン大統領は「韓国政府は2007年以降、レバノンに東明(トンミョン)部隊を派遣し中東の平和に貢献してきた。また、イスラエル・パレスチナ問題に対しては『二国家解決策』を一貫して支持し、紛争地への人道支援も惜しまなかった」と強調した。
さらに今回のカイロ訪問を機に、パレスチナ・ガザ地区での人道危機に対応するため、エジプト赤新月社に1000万ドルを拠出する方針も明らかにし、「グローバル責任国家として、中東における連帯の価値を堅持していく」と述べた。
経済分野では、エジプトが進める国家発展戦略「ビジョン2030」に言及し、「韓国は各国の発展段階に合った協力を推進する」とし、「韓・エジプト包括的経済連携協定(CEPA)」など自由貿易の制度的基盤を強化すると表明した。
また、「韓国の『漢江の奇跡』は中東の支援なしには不可能だった。今こそ韓国が『ナイルの奇跡』に貢献する番だ」と述べ、エネルギー・建設に加え、AI(人工知能)や水素などの未来産業でも協力を拡大する方針を示した。
教育と人材交流については「カイロ大学をはじめとする両国の大学間交流を拡大し、より多くのエジプト人学生がICT(情報通信技術)分野で韓国に留学できるよう、修士奨学金や研修プログラムを拡充する」と明らかにした。
また、K-フードやK-ビューティ、K-ファッションといった「Kカルチャー」に言及し、「中東発祥のフムスを多くの韓国人が好むように、エジプトでも韓国のハラールフードが人気を集めている」と語り、「双方の食文化が自然と日常に溶け込むことで、両国民はより深い友好関係を築ける」と述べた。
文化交流では、「開館したばかりのエジプト大博物館と韓国の国立中央博物館が連携を進めることを期待する」とし、「歴史的経験の共有が文化交流の重要な柱になる」と強調。将来的には中東専門家の育成にも力を入れ、国民の中東理解を深める環境づくりを進める意向を示した。
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