2025 年 3月 9日 (日)
ホーム社会韓国・旅行需要は好調も、旅行業界は苦境に直面…実績悪化、希望退職実施へ

韓国・旅行需要は好調も、旅行業界は苦境に直面…実績悪化、希望退職実施へ

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韓国からの海外旅行者数は昨年、2850万人に達する一方で、旅行業界は相次ぐ悪材料により実績が悪化し、赤字を記録する企業も出ている。この影響で、旅行各社は収益性の向上を最優先課題とし、経営の立て直しに奔走している。

大手旅行会社はコスト削減のために人員削減などの施策を進め、収益性重視の経営に舵を切っている。

まず、キョウォングループ傘下の「トラベルイージー」は2月28日に社内通達を通じて人員削減計画を発表した。組織の効率化を目的に、全社員を対象とした希望退職の募集に加え、育児休職制度の活用、職務再配置、グループ企業への異動支援、再就職支援などを実施する。

トラベルイージー関係者は「2022年の事業開始以来、昨年は業績回復を目指して全力を尽くしたが、TMONやWEMAKEPRICEで発生した未精算問題などの影響で大きな困難に直面した。今年も市場環境は厳しいと判断し、経営体質の改善が不可欠との結論に至った」と語った。

昨年、業績が悪化した旅行各社も、一斉に「収益性の最大化」に向けた取り組みを進めている。

2024年の業績を見ると、「ハナツアー」を除き、「モドゥツアー」「黄色い風船」「本当に良い旅行」などの主要企業は、いずれも営業利益が減少した。

特に「黄色い風船」は、旅行業界で唯一赤字を計上したことが明らかになった。同社は、2025年の業績を前年比30%以上向上させることを目標に掲げている。そのために、プレミアム商品や独自販売チャネルの拡大、人工知能(AI)を活用した業務効率化を進める。

同社関係者は「プレミアム商品の『TOPPICK(トップピック)』の販売比率を、現在の5%から最大15%まで引き上げる。また、新たなテーマ旅行商品としてクルーズを追加し、中南米やインドなどの新しい旅行先を開拓する」と説明した。

昨年後半に組織を改編したモドゥツアーも、主力事業である高級パッケージツアー「Mode Signature」の拡充を進めている。同社は、2025年の総売上の35%をこの高級ツアーが占めるようにしたい考えだ。さらに「特別商品事業部」を新設し、ラグジュアリー旅行商品のラインナップを強化する。

モドゥツアーの関係者は「過去3年間にわたって推進してきた次世代システム開発を、今年上半期までに完了させる。これにより、オンライン競争力を強化し、顧客中心のデジタル体験を革新していく」と述べた。

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