2025 年 1月 4日 (土)
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韓国・旅客機事故、飛行データ記録装置のコネクター喪失…「データ抽出方法を検討中」

30日、務安国際空港の滑走路の様子

韓国・務安国際空港で起きた済州航空2216便(バンコク―務安)の事故に関連し、当局は空港の閉鎖期間を来月7日まで延長すると発表した。また、遺体が傷むのを防ぐため、仮設安置所に冷凍コンテナ11台を設置した。政府は、事故原因の究明に必要な飛行データ記録装置のコネクターが喪失しているものの、データ抽出方法を検討する方針を示した。

国土交通省は31日、仮設安置所に冷凍コンテナ11台を設置・運営中で、計175体を安置していると発表した。また、17の自治体に合計88カ所の犠牲者合同焼香所を設置完了したと明らかにした。

1日午前5時まで暫定的に閉鎖されていた務安空港の滑走路は、事故現場の完全な収拾のため、7日午前5時まで閉鎖が延長される。

事故調査は、航空鉄道事故調査委員会所属の調査官11人と、米国から派遣された合同調査員8人が現場に出向き、進められている。

ブラックボックスは試験分析センターで表面の異物洗浄が完了している。しかし、飛行データ記録装置はデータ保存ユニットと電源供給ユニットを接続するコネクターが喪失した状態で発見され、データ抽出方法などの技術的検討が進められているという。

チュ・ジョンワン同省航空政策室長は「まずデータ抽出方法を見つけ、その中に完全な内容が含まれているか確認する。音声記録装置は準備が整い次第、すぐに分析が開始されると聞いている」と説明している。

国土交通省は、ブラックボックス以外にも、機内に搭載されていた航空日誌を回収したことを明らかにした。さまざまな状況証拠を調べながら、客観的かつ専門的な方法で事故原因の分析を進めていると述べた。

また、事故当時の管制状況については、管制官2人が勤務しており、事故調査委員会が管制官に面談したほか、通信記録全体を入手し、その内容をもとに分析作業を進めている。しかし、事故調が調査内容を公開していないため、事故当時の時系列ごとの具体的な行為については、現時点では管制官の証言を通じて確認するのは難しい状況だで。

さらに、1回目の着陸試行時にランディングギアが作動したという目撃情報については、現在、事故調がさまざまな調査資料を収集している段階であり、調査プロセスが進むにつれて、事故調が総合的に分析するという。

滑走路の終端安全区域については、専門家と共に調査や点検を進める中で、改善の必要性があるかを改めて確認する考えを示した。

また、バードストライク(鳥類との衝突)については、鳥類予防に関する基準は空港の種類に関係なく全て守られるべき規則であるとし、鳥類の分散を目的とした技術的な対応も共通して適用されていると説明した。

国土交通省は今回の事故を受け、3日までに事故機と同型機を運航する6つの航空会社を対象に、航空機エンジンやランディングギアなどの主要システムの整備履歴について全数調査をする計画だ。対象となる航空機は合計101機で、済州航空が39機、ジンエアーが19機、ティーウェイ航空が27機、イースター航空が10機、大韓航空が2機、エアインチョンが4機となっている。

一方、被害者と遺族への支援体制については、自治体から専任担当官602人を配置し、遺族1人1人に寄り添った支援を実施しているという。また、宿泊施設として655室を確保し、食事や緊急物資(毛布やテントなど)を提供するとともに、心理的な支援をするため、62人の心理専門家を配置。さらに、現場診療所には2人の医師を配置し、包括的な支援活動を展開していると明らかにした。

(c)news1

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