
韓国の新婚若年世帯の純資産形成は、親世帯の資産規模に大きく影響されており、これが富の世代間継承や階層間格差の拡大につながる可能性があるとの研究結果が示された。
韓国金融研究院(KIF)のパク・ソンウク主任研究委員は2月27日、「金融ブリーフ」報告書で「新婚若年世帯の資産格差発生要因と示唆」と題する論文を発表した。研究では、親元から独立して5年が経過した新婚若年世帯が保有する純資産(総資産から総負債を差し引いた額)に影響を与える要因を分析した。
研究によると、自宅を所有しそこに住む「持ち家居住」の場合、すべての所得階層で純資産規模が拡大する傾向が確認された。特に中間層への効果が大きく、資産格差の緩和にも一定の役割を果たす可能性があると分析された。
一方、首都圏居住の有無そのものは純資産形成に有意な影響を与えなかった。首都圏の高い住宅費によって貯蓄余力が弱まる一方、住宅分譲など資産形成の機会が増える要因が相殺された結果とみられる。
また社会全体の負債水準が高まるほど、新婚若年世帯の純資産分布はより不平等になる傾向も確認された。低所得層では負債増加が元利金返済の負担を高め、資産形成を遅らせる一方、高所得層は負債をレバレッジとして資産を増やす機会を得るためだ。
さらに、親世帯の純資産規模が若年世帯の資産形成に大きな影響を与えることも明らかになった。特に結婚を契機として、この傾向がより顕著に表れるという。新婚世帯は親世帯の資産の影響を受け、住宅購入や賃貸契約など資産取得に結びつく支援を受けるケースが多いためだ。一方、未婚の若者は親から経済的支援を受けても生活費として使うことが多く、資産形成への影響は比較的小さいと分析された。
パク研究委員は「前世代より多くの資産を蓄積した第1・第2次ベビーブーマーが引退し、その子世代が新たな世帯を形成する過程で、富の世代間継承による不平等拡大が進む可能性がある」と指摘した。その上で「所得もまた親の経済力に大きく影響されるため、若年世代の経済的不平等をさらに拡大させる要因となり得る。こうした状況を踏まえた精緻な政策設計と制度運用が必要だ」と強調した。
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