韓国で2019~23年の5年間に、国公立の小中高教員3万2704人が定年を待たずに退職したことが教育省の資料で判明した。今年もすでに3367人が教壇を去っている。特に勤務期間が20年未満で自己都合により退職した初等教育教員が急増している。教員の権利の低下や生徒指導の困難、待遇の悪さが原因と分析されている。
定年を待たずに辞職する教員は年々増加している。2019年には5937人、2020年には6331人、2021年には6453人、2022年には6579人、そして2023年には7404人に達した。
名誉退職を選ぶ教員も増加傾向にある。名誉退職制度は、勤務期間が20年を超えると定年の1年前に退職できるものであり、毎年2月と8月に申し込みが可能だ。この名誉退職を選んだ教員は、2019年の5242人から2023年には6480人に増加している。
しかし、最近では「依願免職」、すなわち自己都合による退職が急増している。これは勤務年数に関係なく本人の意思で退職するもので、一般企業における自己都合退職と同じ意味を持つ。
2021年までは依願免職を選ぶ教員は年間600人台だったが、2022年には717人、2023年には924人に増加した。
今年も3~8月に3367人の教員が教壇を去った。そのうち、名誉退職者は2614人、依願免職者は753人だった。このままのペースでは、名誉退職者数は前年より減少する一方、依願免職者数は1500人台に急増すると予想される。
教員の退職増加の背景には、教員の権利低下や生徒指導の難しさが原因とされている。特に初等教育においては、中等教育よりもこの問題が深刻である。また、待遇の悪さや過剰な業務量も一因とされている。
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