韓国で今月25日から麻酔をかけた状態で意識のない患者を手術する医療機関では、手術室内部にCCTV(監視カメラ)の設置が義務付けられた。義務化初日、利害関係者の間で論議が続いている中、医療正義実践連帯のイ・ナグム代表は「夢のようだ」と感想を伝えた。政府がCCTV設置義務化を推進した背景は、代理手術行為など一部医療スタッフの非倫理的診療行為のためだ。
イ・ナグム代表は2016年、ある整形外科で四角顎切開手術を受けていたところ、大量出血が発生して死亡した故クォン・デヒ氏の母親だ。
イ代表は当時、病院内のCCTVを収集し、手術関係者の行跡を確認して証拠資料として提出するなど、長い法廷闘争の末、今年1月に最高裁で医療スタッフの実刑を引き出した。宣告後、イ代表は「第2の被害者が出ないように患者の生命を脅かす『幽霊代理手術』と『工場手術』を止めてほしい」と訴えたりもした。
イ代表は25日、MBCラジオ「キム・ジョンベの視線集中」に出演し、「私が死んだ子どもの名誉まで傷つけながら映像を流布したが、やっと法案が施行されるというので、夢のようだ」と感想を述べた。「なぜなら手術室にCCTVが設置される例がなく、そして医師団体で抵抗があまりにも強かった。始めた時は希望もなく、できるとは考えずに始めたが、やりながらこれはできそうだという感じがした。だから諦めずに最後までやり遂げた」
またイ代表は「息子が手術を受けた時点でCCTVがあったなら、代理手術など非倫理的な行動について医師たちが意識していただろう」と残念に思いながらも「法施行後、効果を発揮できるだろう」と説明した。
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