韓国で性犯罪の前科がある人のうち、身元情報の登録対象なのに「マグショット」(逮捕後に撮影される顔写真)を警察に登録していない人が、この3年間で約4倍に増加したことが明らかになった。
警察庁の資料によると、写真撮影義務を違反して刑事立件された性犯罪者の数は、2021年に159人、2022年に365人、2023年には497人、今年1~7月までに600人と、年々増加している。
特に今年は3年前に比べて約4倍に増加しており、12月末までの統計を合算すればさらに増える見込みだ。
身元情報登録の対象者は、性暴力処罰法に基づき、判決が確定した日や出所日から30日以内に、管轄の警察署に連絡先、住所、職業、職場の所在地、身体情報などの身元情報を提出する義務がある。
基本的な身元情報を提出する際、管轄警察署長や矯正施設長は、登録対象者の上半身および全身のカラー写真を撮影して保管しなければならない。また、登録対象者は毎年12月31日までに管轄の警察署に出頭し、写真を最新のものにする義務がある。
正当な理由なく身元情報を提出しなかったり、虚偽の情報を提出したり、撮影に応じなかったりした場合には、1年以下の懲役または500万ウォン(約55万円)以下の罰金が科せられる。
専門家は「写真がないケースが増え続けているということは、犯罪予防に穴が開いていることを意味する。現場でより実効性のある業務遂行のため、制度の改善が急務だ」と指摘している。
現場の警察署では、身元情報の登録を強制するための実効性のある制裁手段が必要だとの指摘が出ている。
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