韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領の弾劾に反対する集会で、「水ご飯」を配布するフードトラックが登場し、物議を醸している。
ユーチューブやオンラインコミュニティに、ソウル市龍山区で7日開かれた集会でボランティアが集会参加者に「水ご飯」を配る様子を収めた映像が広がった。
フードトラックには「ワッフル」「たこ焼き」を販売すると掲げられていたが、実際には、紙コップに少量の米飯と水を入れ、楊枝を添えた「水ご飯」が無料で配られていた。フードトラック運営者は、配布時に「お腹に何か入れたほうが落ち着く」と話し、「料金は取らず、ただ配るだけ」と語っていた。
ただ、この「水ご飯」が専門家の間で問題視された。「水ご飯」は韓国民俗信仰における「客鬼」を鎮めるための供物を連想させるためだ。
客鬼とは、死後も成仏できずにさまよい、人間に害を与えるとされる霊を指す。これを追い払うために「水ご飯」を供えたり家の前にまいたりする儀式が営まれることがある。
また、紙コップの中に刺さっている楊枝が、供物のご飯に箸を立てる行為「挿匙」を連想させるとの声もあった。これは一般的に故人を弔う儀式であるためだ。
ネット上では「水ご飯」配布に何らかの意図があったのでは、という疑問の声が上がり、「民俗的な意味が本当なら恐ろしい」「水ご飯は消化が良いからだろうが、印象は良くない」といった意見が寄せられた。
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