0.72人。過去最低の2023年の韓国の出生率だ。死亡者が出生者より多い「デッドクロス」を経て人口が急激に減っている。地方の人口減少はさらに深刻だ。全国89の人口減少地域は人口・社会的、環境的特性などそれぞれ異なる様相を見せる。
地域別特性とタイプを考慮した戦略が必要だという声が高まり、政府出捐研究機関である建築空間研究院(AURI)は「地域スペースMBTI」評価指標を開発した。性格類型指標である「MBTI」に着目し、最終的に16種類の地域特性別診断ツールを開発した。
◇人口の割合と自然の要素
まず、経済的効果を誘発する人口の割合として訪問人口(観光客など)と定住人口の割合によって「E」または「I」に区分した。
Eの場合、観光人口や地域に関係する人口など生活人口のような外部人口を積極的に受け入れる地域であり、新たなエネルギーを志向する特徴を保有しているものと見られる。
Iの場合、内部定住人口中心の安定的で定着を指向する地域で、外部人口の流入よりは内部人口中心の経済活動が構築された地域的特性があると解釈した。
さらに、地域を代表する立地的特徴が自然の要素(Nature)が多いのか、経済拠点や広域地域で中心地として都市的インフラ(Structure)を構築しているのかによって区分した。
N地域の場合、他の地域と差別化される自然資源を活用して商品化したり、人口流入を誘導するなどの計画を樹立し、これに合うインフラや事業投資ができる根拠になりうる。
S地域の場合、地域固有の力量のある産業を再検討し、経済的人口流入が可能な活性化戦略を樹立した。いままで投資されたインフラの活用度を除去し、地域拠点としての役割を果たせるか検討し、広域的成長計画の策定に活用するガイドラインとなり得る。
◇地域を代表する主要価値と仕事のスタイル
また、地域を代表する主要価値が遺産(Tradition)関連が多いのか、近代や現代産業施設など新たな経済的エンジンを整備して地域差別性構築が可能な未来価値(Future)要素が重点なのかによって区分した。
最後に、一時的なエネルギーを集中的に注ぎ込んだり、季節性の強い仕事を営む割合が高い地域(temporary)と、一般的なライフスタイルを営み、計画的で日常性が基盤となっている日常的スタイルの地域(Journey)に分けた。
実際、江原道(カンウォンド)の住民388人と公務員101人を対象に診断ツールを通じた調査やデータ分析の結果、江原道全体の場合、ENFPが導出された。旌善(チョンソン)、高城(コソン)、襄陽(ヤンヤン)、三陟(サムチョク)、横城(フェンソン)、太白(テベク)などがこれに属する。
外部生活人口に対するニーズが強く(E)、自然的要素が豊富で(N)、未来産業に対する必要性が浮き彫りになり(F)、物理的開発や投資よりはソフトウェア的でコンテンツ的投資(P)が必要だと診断したためだ。
韓国政府はこの内容を「第1次人口減少地域対応国家基本計画」に地域特性診断ツールとして反映させた。行政安全省とともに、今年8月には全国89の自治区に配布する予定だ。
建築空間研究院のパク・ソンナム研究委員は「本研究の提案が人口減少地域が懸念する地方消滅の過程を逆転させる、もつれた糸を解くツールとして寄与できるよう期待する」と明らかにした。
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