日本の植民地からの解放記念日「光復節」(15日)を前に「独島」のモニュメントを撤去し、論議を呼んだソウル交通公社が16日、「独島」の日に合わせて新たなモニュメントを設置する計画を発表した。韓国では島根県竹島を「独島」と呼んでいる。
撤去されたモニュメントは、10月25日の「独島の日」に合わせ、乗客の動線を妨げないよう立体感を活かした壁面モニュメントとして再設置される。
ソウル交通公社は、蚕室駅の独島モニュメントを8日に、安国駅のモニュメントを12日に、それぞれ撤去した。乗客の移動に支障をきたすという理由だった。また、5号線光化門駅にあったモニュメントも、同様の理由で今年5月に撤去された。
現在、市庁駅、梨泰院駅、金浦空港駅の3カ所には「独島」モニュメントが残っている。
「独島」モニュメントは、2009年にソウル市議のイ・サンヨン氏らが提案した「『独島』守護のためのソウル市対策推進建議案」の一環で、ソウル市内の6つの地下鉄駅に設置された。
光復節を前に「独島」モニュメントが撤去されたことが明らかになると、政治的な意図があるのではないかとの疑念が浮上した。これに対し、公社側は駅の混雑改善のためだったと強調している。
ソウル交通公社の関係者は「モニュメントは乗客の足や荷物で傷み、色あせるなどの老朽化と管理上の問題があった。梨泰院雑踏事故以降、地下鉄駅の混雑改善が社会的な課題となり、先を見越した安全対策の一環として撤去を決めた」と説明した。
ソウル交通公社のペク・ホ社長は「老朽化した既存のものはリモデリングし、移動の動線確保のために撤去された駅には立体感を活かしたモニュメントを制作し、壁面に設置するなど、市民の期待に応えるよう努める」と語った。
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