韓国環境省傘下の国立公園公団は、絶滅危惧野生生物Ⅱ級に指定されている扶安(プアン)シマドジョウのほかコウライケツギョ、シマエビなど10種あまりの淡水生物が共存する映像を国立公園公団のホームページとユーチューブで公開している。
国立公園公団の研究チームは7月に辺山半島(ピョンサンバンド)国立公園に属する全羅北道扶安郡(チョルラプクドプアングン)の白川(ペクチョン)上流で、扶安シマドジョウ10匹あまりを捕捉し、撮影することに成功した。
コウライケツギョやウナギなど、ほかの10種あまりの淡水生物の様子もとらえている。
扶安シマドジョウは、辺山半島国立公園の代表的な種で、全羅北道扶安郡の白川にだけ生息する韓国固有種だ。水の流れが遅く水深20~50cmの砂と砂利が敷かれた場所にだけ生息する。
体長は6~8cmで、体は円筒だがやや平たい形をしている。口の端に3組のひげがあり、淡黄色の地に背中側と側面中央にシマが5~10個ある。
扶安シマドジョウは1987年に全北大のキム・イクス教授が地域名をつけて学界に初めて報告した。過去には扶安郡一帯の水系で簡単に見られたが、生息地が減って2012年に絶滅危惧野生生物Ⅱ級に指定された。
国立公園公団は国内唯一の扶安シマドジョウの生息地保護のために環境活動家や地域住民とともに汚染物質の除去、生息地監視(モニタリング)など多様な保護活動を展開している。
国立公園公団のソン・ヒョングン理事長は「扶安シマドジョウの生息地がよく保全されるように、ゴミ投棄などの不法行為を持続的に取り締まっている。扶安シマドジョウ唯一の生息地である辺山半島国立公園を守るために住民と訪問者の積極的な協力をお願いしたい」と話している。
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