2024 年 12月 23日 (月)
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韓国・国内政治がウォン安助長…輸出経済に暗雲

(c)news1

ドル・ウォン為替レートが1ドル1450ウォンを突破し、韓国の輸出経済に大きなリスクをもたらしている。ウォン安ドル高は、原材料とエネルギー輸入への依存度が高い韓国経済において、製造コストの上昇と最終輸出品の競争力低下という悪循環を引き起こしている。

ドル・ウォン為替レートは20日、1451.9ウォンを記録し、心理的な抵抗線を突破した。この背景には、米連邦準備制度理事会(FRB)が金利引き下げのペースを遅らせるとの見通しが影響している。また、韓国国内の政治的不安もドル高を助長したとされる。

韓国の輸出は14カ月連続で増加しているが、原材料価格の高騰と輸出品目の偏重が課題となっている。原材料を輸入し加工して輸出する貿易形態では、ウォン安が輸出競争力を低下させるリスクが高い。特に韓国輸出を支える半導体分野も、米国の対中輸出規制による影響が懸念されている。

2024年11月の韓国の輸出増加率は前年同月比でわずか1.4%にとどまり、月別の増加率が今年7月の13.5%をピークに急速に鈍化している。主要輸出品目である自動車、石油製品、電子機器などが大きく減少し、輸出全体に負の影響を与えている。

韓国の主要輸出品である半導体分野も、米政府の新たな輸出規制の影響を受けそうだ。高帯域幅メモリ(HBM)の中国輸出制限を含む今回の規制は、韓国の主要企業であるサムスン電子やSKハイニックスにも直接的な打撃を与えるとみられている。この規制は2025年1月から施行される予定で、韓国政府と企業にとって大きな試練となっている。

韓国政府はこの状況に対応するため、産業通商資源省が企業現場での課題解決に注力している。アン・ドックン(安徳根)産業通商資源相は20日にサムスンディスプレイの工場を訪問し、「不確実性の高い状況で輸出企業が揺るがずに経済を支える役割を果たせるよう、迅速な支援を提供する」と表明した。

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