2011年3月の東日本大震災から12年余り。韓国蔚山市(ウルサンシ)蔚州郡(ウルジュグン)の古里(コリ)原子力発電所をMONRYTODAY記者が12日に訪ねた。
1号機入り口の巨大な遮水防壁が目に入った。厚さ約1メートル、高さ約5メートルの鉄製防壁は東京電力福島第1原発事故後に設置された。作動ボタンを押せば4分30秒以内に閉じ、発電所内の浸水を防ぐ仕組みだ。
古里原発は海抜約5メートルに設置され、防壁の高さを含めれば高さ10メートルの津波にも耐えられる。
朝鮮半島の東海岸に迫る最悪の津波は、日本列島西海岸の大規模断層で地震が発生するケースだ。この場合、高さ3~4メートルの津波が到達すると予測されている。
原発内部にも地震加速度計測器など備えが随所にあり、0.01グラム(重力加速度単位)が感知されれば中央制御室に警報が発令され、稼動停止の可否を判断する。
韓国の原発は0.2グラムから0.3グラム(マグニチュード7.0)にも耐えられるように設計されている。これは朝鮮半島と地震環境が似ている米国の中東部または欧州と同一か、さらに高い水準だ。
朝鮮半島は決して地震の安全地帯ではない。
2016年に慶州(キョンジュ)でマグニチュード5.8、翌年には浦項(ポハン)でマグニチュード5.4地震が発生した。昨年10月29日には忠清北道(チュンチョンブクド)槐山(クェサン)でマグニチュード4.1の比較的強い地震が発生した。
気象庁は原子力安全委員会など関係機関と協力し、国家地震観測網を拡大する計画だ。現在390の観測所は、平均約16キロの格子間隔で設置されている。これを2027年までに計851まで増やし、粗密度を7キロに減らすという計画だ。
ユ・ヒドン気象庁長は「気象庁と原子力安全委員会は、地震だけでなく、気象・気候変化に伴う危険気象対応協力もしっかり強化する」と語っている。
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