
韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)前大統領の妻キム・ゴニ(金建希)氏が、2023年に発生したキム・スンヒ大統領室儀典秘書官(当時)の娘による小学校内の暴力事件に介入した疑いがあり、特別検察が捜査に乗り出した。
特別検察チームは最近、京畿道城南市の教育支援庁に対して、キム・スンヒ氏の娘に関連する学校暴力対策審議委員会の資料提出を求めた。これを受けて教育支援庁は、会議録や音声記録などの関連資料を特検チームに提出した。教育支援庁の関係者は「特検の要請に基づき資料を提出した」としたうえで、「捜査中の事案であるため詳細は明かせない」と述べた。
特別検察チームは、提出された資料を分析し、キム・ゴニ氏が事件処理の過程で何らかの影響を及ぼしたかを調べる。
この事件は2023年7月、城南市内のある小学校で、キム・スンヒ氏の娘が、同じ学校に通う1学年下の女子児童に対して2度にわたり暴行を加え、顔などに怪我をさせたことで発覚した。加害児童は事件直後、緊急措置として出席停止処分を受け、2カ月後に開催された学暴審議委では「10日間の出席停止」と「学級の変更」という処分が下された。被害児童側は、加害児童の強制転校を求めていたとされる。
その後、キム・ゴニ氏が事件に関与したという疑惑が持ち上がり、世論の批判が高まった。特に注目されたのは、事件当時、キム・ゴニ氏が教育次官と約8分間通話していたという事実だ。
事件の疑惑が浮上した直後、キム・スンヒ氏は2023年10月に秘書官を辞任している。特別検察の動向次第では、前政権をめぐる新たな波紋が広がる可能性がある。
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