2026 年 1月 5日 (月)
ホーム社会韓国・刑務所収容率122%で「限界」に…法務当局「令状請求を慎重に」という異例の要請

韓国・刑務所収容率122%で「限界」に…法務当局「令状請求を慎重に」という異例の要請

チャットGPT生成(c)MONEYTODAY

韓国の矯正施設が過密状態に陥っている。昨年の全国の刑務所・拘置所の平均収容率は122%を超え、収容者数は20年ぶりに6万人を上回った。法務省は過剰収容の緩和に向け、関係機関に対して拘束令状を慎重に請求するよう異例の要請をした。

法務省の資料によると、2024年の全国の矯正施設の1日平均収容人数は6万1366人であり、法定定員(5万250人)を1万1000人以上上回った。これは2002年以来初めて6万人を超えた水準である。

これにより、収容率は約122%。定員10人の房に12人が押し込まれる計算で、「もやしのように重なって寝る」との意味から、俗に「もやし刑務所」とも揶揄されている。国が定める最低基準面積(1人当たり2.58㎡)を下回る、約2㎡以下で生活する受刑者もおり、衛生や人権への懸念も強まっている。

2025年12月現在、収容率はさらに悪化。大統領への年末業務報告があった12月19日時点では、全国で約6万5000人が収容され、収容率は130%に迫った。

過密化は今に始まったことではない。過去10年間、一度も100%を下回ったことがない。コロナ禍で一時的に収容率は下がったが、2023年には113%、2024年は122%と再び上昇に転じた。

法務省によると、2024年時点で全国55の矯正施設のうち16施設が130%を超える収容率となっており、3施設では150%超に達していた。

もう一つの懸念は、精神疾患を持つ収容者の急増だ。2024年には6274人が確認され、全収容者の約10%を占めた。

法務省関係者は「本来は精神科医療施設に送られるべき人々が刑務所に送致され、現場では対応しきれない」と語る。「精神疾患のある1人の収容者が、100人分の声を上げる」とも例えられ、現場では混乱を極めている。

過密化に伴い職員の負担も限界に達している。人員が不足し、精神的ストレスを抱える刑務官も増加。法務省の調査では、刑務官の5人に1人が精神的リスク群に分類されているという。

こうした事態を受けて、釜山拘置所は2024年10月、検察や警察に対し「拘束令状の請求を慎重に」とする公文書を送付。裁判所にも保釈や拘束停止などの協力を求めた。釜山拘置所の収容率は、男性で148%、女性は227%に達していたとされる。

法務省によれば、現時点では「収容率超過のために拘束できなかった」ケースは確認されていない。ただ、矯正施設が公的に“収容自粛”を要請したこと自体が“危険信号”であると専門家は指摘する。

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