韓国で兵役逃れを手助けしていたとして兵役法違反の罪でソウル南部地検に起訴されたブローカーが、全国に「支社」を運営していたことがわかった。検察は協力者の有無を明らかにするため捜査を拡大している。
ブローカーは、兵役逃れを希望する人に、てんかんの診断を受けるよう誘導する手口で軍免除を助け、金品を受け取った疑いが持たれている。ブローカーは先月21日、同法違反の罪で起訴されている。
ブローカーは軍専門の行政士として活動し、ソウル市江南(カンナム)区に事務所を出していたという。2020年7月には、事務所ブログに法人設立のための求人広告を出した。その後、広告文には江原道(カンウォンド)や京畿道(キョンギド)、光州市(クァンジュシ)など全国の大部分の地域支社長の名前を掲げていた。だが、ほとんどが行政士の資格を持っていなかったという。
検察は、事務所ブログや相談録音資料を手掛かりに、支社長の中に不正行為に加担した人物がいないか調べている。
今回の兵役不正事件の捜査は、行政士業界の関係者がこのブローカーの相談録音資料を捜査機関に持ち込んだことがきっかけになっている。南部地検は今月初め、兵務庁と「兵役逃れ合同捜査チーム」を立ち上げ、このブローカーを通じて兵役を逃れた者が約70人に達するとみて、捜査を進めている。
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