
為替レートの急騰を背景に、韓国では中古取引アプリ「タングンマーケット」などで個人間の外貨売買が広がっている。ただ、取引の目的や方法によっては違法と見なされる可能性があり、注意が求められている。
中東情勢の緊迫化によりドル高が進み、ソウル外国為替市場では4月2日、1ドル=1519.7ウォンで取引を終えた。この影響は中古市場にも波及し、ドルや円などの売買投稿が急増している。
実際、ソウル市瑞草区周辺だけでもドル販売の投稿が20件以上確認され、円や台湾ドル、豪ドルを含めるとさらに増加している。取引額は数十ドルから数千ドルまで幅広く、基準としてはポータルサイトの公示レートが用いられるケースが多い。
一方、プラットフォーム側は1000ドル以上の外貨取引を禁止しており、外貨売買を装ったボイスフィッシングや資金洗浄のリスクにも言及している。しかし、利用者がこうしたガイドラインを十分に理解していないケースも少なくない。
韓国の外為取引規定では、居住者が1件あたり5000ドル(約75万円)以下の外貨を受け取る場合、投機目的でなければ申告義務はない。ただ為替差益を狙う目的と判断されれば違法となる可能性がある。
韓国銀行は、為替差益を狙った投機的取引は「売買差益目的」と見なされ得ると注意を呼びかけている。無届けの外貨取引や無登録の外為業務と判断された場合、罰金や刑事処罰の対象となる。いわゆる違法な両替仲介と認定されれば、3億ウォン以下(約3300万円)の罰金または3年以下の懲役が科される可能性もある。
プラットフォーム運営側は「通貨の取引自体が直ちに違法ではない」としつつ、規約違反の投稿は確認次第削除し、違反を繰り返す利用者には利用制限を課していると説明している。また、被害が発生した場合は捜査機関と連携する方針だとしている。
専門家は、現時点で個人間取引の規模が市場全体に影響を与える水準ではないとしながらも、「資金洗浄など犯罪に悪用される恐れがある」と指摘する。今後、取引が拡大すれば、銀行など認可を受けた機関での両替を促す必要があるとの見方も出ている。
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