
韓国で、新型コロナウイルスのパンデミックで止まっていた空の道が完全に開き、海外旅行客数が過去最高を更新した。旅行需要が回復期を超えて爆発的に増える中、食品業界も空港内のコンセッション(飲食委託運営)事業の拡大に次々と乗り出している。
空港コンセッションは、1日数万人が行き交う特殊な商圏で、フライトの都合上待ち時間が長い利用客や購買力の高い顧客層を確保できる。景気変動による売り上げへの影響も少なく、業界では安定的な収益源として注目されている。
国土交通省と韓国空港公社によると、今年上半期の国内空港国際線利用客数は4603万人で、前年同期比7.6%増と過去最高を記録。パンデミック前の2019年上半期(4556万人)をも上回り、食品業界も空港コンセッション市場に注目している。
アワーホームは今年上半期の空港コンセッション売り上げが前年同期比14%増。仁川空港T1・T2で30以上の飲食店舗を運営している。SPCはパリバゲット、バスキン・ロビンス、シェイクシャックなど35店舗を仁川空港で運営し、2033年までの長期運営権を確保している。ロッテGRSはロッテリア、エンジェリナス、クリスピークリームドーナツなど18店舗を展開。1Q売り上げは前年同期比30%増。
業界は、空港コンセッションを不況でも稼げる核心事業とみなし、海外旅行客という高所得層に差別化メニューを提供し、Kフードの海外発信拠点としても活用している。仁川空港は新商品のテストやブランド育成の場としても注目されており、外国人客による自然な国際的PR効果や消費者反応の検証にも最適だという。
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