2026 年 3月 26日 (木)
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韓国・一家5人死亡で浮上した「申請主義の限界」と「福祉の空白」

30代の父親と未成年の子ども4人が死亡した住宅(c)news1

韓国・蔚山で生活苦を抱えていた一家5人が死亡した事件を受け、福祉制度の「申請主義」の限界と対応体制の不備が改めて問われている。

蔚山市議会のキム・ジョンフン議員は書面質問で「この家庭は関係機関による現場訪問などで危険信号が何度も確認されていたにもかかわらず、実質的な支援につながらなかった典型例だ」と指摘した。

現行制度では生活保護やひとり親支援は本人の申請が前提となるため、当事者が支援を拒んだ場合、行政が介入しにくい構造となっている。キム・ジョンフン議員は「申請主義に縛られ、支援が実現しなかった結果、悲劇に至った」とし、制度的な限界を強調した。

さらに、学校・行政・福祉・警察の連携不足も問題視されている。「多子世帯の孤立リスクを精密に把握できる点検体制が急務だ」として、関係機関の協力体制の全面的な見直しを求めた。

具体策として、支援申請を拒否したケースへの例外規定や対応マニュアルの整備、緊急時に行政が職権で支援できる制度の導入、社会福祉担当公務員の裁量権拡大などが提案された。

事件は3月18日午後、蔚州郡の住宅で30代の父親と子ども4人が死亡しているのが発見されたもの。警察は遺書などから、父親が生活苦を悲観し、子どもたちを巻き込んだ可能性が高いとみている。

(c)news1

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