
韓国で、中東情勢の長期化に伴う原材料不足の影響により、包装資材や容器を扱う中小企業の在庫が1~3カ月分にとどまり、「販売や配送の混乱」への懸念が広がっている。
業界関係者は「現時点では在庫があるものの、4月中旬以降も状況が続けば事態は変わる。買いだめが本格化すれば配送現場に混乱が生じる可能性がある」と指摘する。
背景には、ビニールやプラスチックの主要原料であるナフサの供給不安がある。ナフサは石油精製の過程で得られる基礎原料で、エチレンやプロピレンを経て各種プラスチック樹脂に加工され、食品包装や医薬品容器など幅広い製品に使われている。
この供給に支障が出ていることで、中小の容器メーカーが大きな影響を受けている。化粧品や医薬品容器を製造する企業は「納期遅延や価格引き上げは避けられない」とし、製品単価の上昇を予告している。
原材料の調達状況が品目ごとに異なるため、ある製品は納期が遅れ、別の製品は価格改定を急ぐなど、企業側の対応は混乱している。
業界団体によると、原料メーカーはすでに価格引き上げや供給量削減を通知しており、必要量の50~60%程度しか確保できないケースも出ている。供給不足が長引く可能性への懸念が強まっている。
食品メーカーや包装企業の在庫はおおむね1~3カ月分とされ、ナフサ不足が5月まで続けば生産減少につながるとの見方がある。包装材は代替が難しく、在庫が尽きれば製品の生産や出荷そのものが停止する恐れがあるためだ。
また、包装仕様の変更には設計や認証、金型の調整などに数カ月を要し、短期間での対応は難しいとされる。
韓国政府は対策として、国内生産ナフサの輸出制限や供給量の報告義務化、買い占めへの取り締まり強化を検討している。状況次第では、流通や外食業界にも影響が広がる可能性がある。
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