2025 年 7月 11日 (金)
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韓国・エアプサン火災機、6カ月ぶりに分解処理へ…176人が緊急脱出したA321

2025年2月3日、釜山・金海国際空港で進められたエアプサン航空機の共同鑑識(c)NEWSIS

2025年1月に韓国・釜山の金海国際空港で火災を起こし、乗客176人が緊急脱出したエアプサンの航空機が、約6カ月の時を経て分解されることになった。火災調査を担当する国土交通省の航空鉄道事故調査委員会は、フランス航空事故調査局(BEA)や機体製造元のエアバス社と協議し、機体の保存は不要と判断した。

該当機はA321-200型機で、現在は金海国際空港国際貨物庁舎付近の51番駐機場に停められている。エアプサンによると、機体は7月末をめどに分解され、空港外に移送される予定で、所有者である保険会社に引き渡されるという。

事故調査委員会はすでに3Dスキャンを用いて機体の詳細データを保存しており、物理的保存の必要性が薄れたことが分解判断の背景にある。調査自体は続けられ、最終的な事故報告書の発表には2~3年かかる見込みだ。

今回の機体分解にはエンジンも含まれ、保険会社は機体の部品を売却または廃棄するものとみられる。

また、金海空港の駐機場が満杯状態であり、夏季の台風による安全リスクを考慮した点も処分判断の理由となった。10月に慶尚北道慶州で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議への対応として駐機スペース確保も求められている。

当該機は2025年1月28日、釜山から香港に向けて離陸準備中に火災が発生。搭乗していた乗客・乗員176人は非常脱出スライドを使って全員無事に避難した。

(c)NEWSIS

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