2025 年 11月 27日 (木)
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韓国・ウォン安の悲劇…留学生・単身仕送りで「悲鳴」

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韓国ウォンが1ドル1470ウォン台を突破し1480ウォンに迫る中、留学生や留学予定の家庭、家族を海外に送り出した“ギリギリお父さん”の間でため息が広がっている。2~3年後の留学を計画していた家庭では計画見直しが進み、現在留学中の学生は学費と生活費への不安を募らせている。

11月26日のソウル外国為替市場によると、25日のウォン・ドル為替は1472.40ウォンで、3営業日連続の1470ウォン台。市場では12月の米国利下げ期待でドル高がやや和らぐとの観測もあるが、米国などドル圏に滞在する留学生や駐在員からは「毎日が不安だ」との声が続く。

米テキサス州の留学生(29)は「学費が上がるうえ為替まで悪化し心配しかない」と語り、カリフォルニア州の留学生(28)も「仕送り負担が重くなり申し訳ない」と明かす。来年、米大学院進学予定の学生(31)は「今のレートでは留学準備が難しい」と進路を迷っている。

子どもの早期留学を検討していた家庭でも慎重姿勢が強まっている。中1の子を持つ女性(45)は「負担が大きすぎて踏み切れない」と話す。ワシントン州の駐在員(38)は「給料がウォン建てで実質目減りしている」と苦しさを訴える。

一方、家族を海外に送り、自身は韓国で働き送金する“ギリギリお父さん”にも影響は深い。50代男性は「昨年までは1000万ウォンで7500ドル以上送れたが、今は7000ドルも難しい」といい、副業を検討しているという。40代男性は「渡米して家族に会うより、その費用を送金した方が良いのでは」と悩む。

ウォン安は個人輸入や代行購入業者にも打撃を与えている。オンラインコミュニティでは「店を閉めた」という投稿が続出する。ある業者は「原材料費や物流費の高騰に加え、為替が急騰し、関税や付加価値税も重なって赤字が膨らむだけだ」と明かしている。

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