韓国の総合化学メーカー「ロッテケミカル」は、グローバル景気低迷による需要萎縮と供給過剰の影響で、昨年の連結決算の営業損失が7584億ウォン(約785億円)に赤字転換したと公示した。売り上げは22兆2760億ウォンで前年同期に比べ22.9%増加し、当期純利益は411億ウォンで97.1%減少した。
昨年の事業部門別営業損失は▽基礎素材5541億ウォン▽LCTitan2952億ウォン▽LCUSA364億ウォンだった。先端素材とロッテ精密化学(9月連結編入)は1699億ウォン、818億ウォンの黒字を出した。
第4四半期(10~12月)の売り上げと営業損失は5兆4959億ウォン、3957億ウォンだ。昨年第2四半期(4~6月)から続いた赤字が年末まで続いた。
基礎素材が第4四半期に大きく低迷した。売り上げは3兆1670億ウォンで、前年同期に比べて7.2%増加した。同期間の営業損失は14億ウォンから2858億ウォンへと大幅に増えた。グローバル景気低迷とオフシーズンという季節性要因が収益性確保を妨げた。
先端素材事業は売り上げ1兆794億ウォン、営業利益320億ウォンを記録した。売り上げは需要の下落で前年同期(1兆2278億ウォン)より小幅減少した。営業利益は高付加価値素材のスプレッド(販売価格-原価差)改善で18.5%増加した。海上運賃の安定化も黒字に寄与した。
マレーシア法人LCTitanの売り上げと営業損失はそれぞれ6204億ウォン、1117億ウォンだ。LCUSA(米国法人)も売り上げ6204億ウォン、営業損失256億ウォンと振るわなかった。
昨年9月に連結編入したロッテ精密化学の営業利益は818億ウォンだ。国際原油価格の影響が少ないアンモニア・セルロース事業が黒字を牽引した。
ロッテケミカル関係者は「ロシアのウクライナい侵攻の長期化と原料価格上昇など対外不安定性が持続した。困難な経営環境で未来新成長動力確保に集中するだろう」と説明した。
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