配送アプリの手数料負担が増加する中、韓国のフランチャイズ業界が自社アプリを通じた販売促進に力を入れている。配送料金の割引や追加特典を提供し、消費者が直接自社アプリから注文するよう誘導している。
韓国の大手配送プラットフォーム「配達の民族」が加盟店に対して9.8%の仲介手数料を課しており、フランチャイズ加盟店主の負担が増加している。この状況下で、フランチャイズ企業は自社アプリ利用者に魅力的な特典を提供し、注文の誘導を図っている。特にチキンフランチャイズ各社が積極的に動いている。
チキンフランチャイズ「BBQ」は、10月31日まで自社アプリで2万5000ウォン(約2760円)以上注文した顧客に「黄金オリーブチキン」半羽を贈呈するキャンペーンを展開中だ。
「bhcチキン」も同様に、代表メニュー「プリンクル」の10周年を記念して、10月31日まで1万7000ウォン(約1880円)で提供する4000ウォン(約440円)割引プロモーションを実施した。これにより自社アプリでのプリンクル注文数は前月比34倍に増加し、アプリ利用者数は50万人と3倍以上に増えた。
また、ハンバーガーフランチャイズ「マムズタッチ」は、11月19日まで自社アプリで「ビッグサイサインスナルマックスペプシゼロコンボ」5種類を7000ウォン(約770円)割引価格で販売し、消費者に1万4500ウォン(約1600円)で購入できる特典を提供している。
ロッテリアも自社アプリで1万4000ウォン(約1550円)以上注文した顧客に無料配送を提供する「二重価格」政策を導入した。
これらの施策により、フランチャイズ加盟店主は配送アプリの手数料だけでなく、上位表示やプロモーションにかかる費用も節約できる。自社アプリ利用者は着実に増えており、アプリ分析サービス「ワイズアップ」の調査では、バーガー販売店で自社アプリの利用者が増加傾向にある。バーガーキング、マクドナルド、ロッテリアなども利用者がそれぞれ増加している。
しかし、割引プロモーションだけでは自社アプリへの顧客流入には限界があると指摘されている。配送アプリは多様なブランドを1カ所で比較できるため、消費者の利便性が高く、フランチャイズ業界は自社アプリを通じた差別化した特典と効果的なマーケティング戦略が求められている。
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