
派手なロゴや装飾よりも、内面の感性や物語性を重視する新たなファッショントレンド「ポエットコア(Poet-core)」が韓国で注目を集めている。
「ポエットコア」は「詩人(poet)」と「核心(core)」を組み合わせた言葉で、ヴィンテージ感のある素材やゆったりとしたシルエット、叙情的な雰囲気を特徴とするスタイルを指す。
背景には消費者の価値観の変化がある。目立つブランドロゴや華やかさよりも、抑制されたデザインや個人の内面を表現できる装いを求める傾向が強まっている。デジタル疲れや景気の先行き不透明感が続く中、アナログ的で知的なムードを持つファッションへの関心が高まっているとみられる。
ファッション通販のW CONCEPTによると、3月1日から14日までの2週間でポエットコア関連商品の売り上げは前年同期比で15%増加した。ヴィンテージ風アウターやオーバーサイズシャツ、デニム、ビッグバッグ、ローファー、太縁メガネ、ウッディ系香水などが人気を集めている。
関係者は「ポエットコアは単なる流行ではなく、消費者が心理的な疲れから抜け出そうとする動きをファッションで表現した現象だ」と説明し、今後は素材感やミニマルなデザインを重視する傾向がさらに強まると見ている。
ブランド側もこうした流れを取り入れている。韓国のファッション企業セジョングループの女性ブランドは、2026年春コレクションで「ソフトストラクチャーズ」をテーマに、柔らかなシルエットと構造的なデザインを組み合わせた。
白のワンピースやデニム、黒のスカートといったベーシックなアイテムに花柄やタイのディテールを加え、叙情的で洗練された雰囲気を演出している。ロマン性だけでなく、日常に取り入れやすい実用性も重視した点が特徴だ。
さらに、ライフスタイル分野にも広がりが見られる。通販プラットフォームの29CMは、「世界詩の日」に合わせた企画でポエットコアと「テキストヒップ」を紹介。しおりやノート、文具など読書関連アイテムを提案し、詩的感性と消費を結び付けた。
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