2025 年 12月 4日 (木)
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韓国ハンファシステム、「宇宙半導体」開発に着手

ハンファシステム提供(c)KOREA WAVE

韓国のハンファシステムが、韓国の国防宇宙技術自立に向けた第一歩として「衛星用宇宙半導体」の開発に着手した。宇宙半導体が純粋な韓国の技術で開発されるのは今回が初めて。

韓国メガ・ニュース(MEGA News)のリュ・ウンジュ記者の取材によると、ハンファシステムは12月3日、国防技術振興研究所と「(超)小型衛星用多チャンネル・ビームフォーミング・システム向け送受信宇宙半導体技術」課題に関する協約を締結したと明らかにした。

今回の課題を通じて開発される「送受信宇宙半導体」は、韓国の軍用低軌道衛星通信実現のための重要部品であり、過酷な宇宙環境において地上と宇宙間の衛星通信を安定的に送受信する役割を果たす。国防用半導体は、ミサイル、レーダー、軍用通信などの先端兵器体系に使用される特殊な半導体で、他の産業用半導体よりも高い信頼性と安定性が求められる。

ハンファシステムの宇宙半導体は、アナログではなくデジタル方式のビームフォーミングをサポートする点が最大の特徴だ。

ビームフォーミングとは、アンテナで受信した信号をあらゆる方向に送信するのではなく、特定の受信機に集中させる技術。デジタル信号処理により、リアルタイムで精密なビームを形成・制御し、アナログビームフォーミングに比べてより安定した超高速・大容量の通信環境を提供するという。

また、今回の宇宙半導体は多チャンネルで設計されており、空間の無駄を減らし周波数の効率を高めることができる。少ない数の半導体素子でも円滑な通信機能を果たすことができ、サイズや面積の小さな通信衛星にも搭載が可能である。

「軍用宇宙インターネット」と呼ばれる軍の低軌道衛星通信は、作戦地域における通信の死角や制御距離の制約を受けず、途切れのない超接続・超高速の通信サービスを提供する。低軌道通信衛星は高度500〜1200kmの軌道で運用され、平時には安定的かつ柔軟な衛星通信基盤を構築し、有事には最後の通信手段としての役割を果たす。

ハンファシステムは2023年11月に韓国軍に最適化された低軌道衛星通信ソリューションを提供する「商用低軌道衛星ベースの通信システム」事業を開始し、陸・海・空軍の既存の戦術通信網と低軌道衛星通信網を連動させる迅速試験事業を実施中だ。今回の宇宙半導体開発により、米国や欧州など海外への依存度が高かった低軌道通信衛星の国内開発も加速すると見込まれている。

ハンファシステムの関係者は「今回の宇宙半導体開発は、自主的なK-宇宙防衛の実現に一歩近づいたという点で大きな意義がある」と述べた。

(c)KOREA WAVE

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