
韓国の防衛・航空産業大手ハンファエアロスペースは、ヨーロッパにおける「防衛産業のブロック化」に対応するため、ポーランドの現地企業と提携し、欧州市場の拡大に乗り出す。現地生産施設の構築によってポーランドとの安全保障協力関係を強化し、それを足がかりとしてグローバル市場への進出を図る。
韓国メガ・ニュース(MEGA News)のリュ・ウンジュ記者の取材によると、ハンファエアロスペースは9月2日(現地時間)、ポーランド最大の民間防衛産業企業WBグループと、多連装ロケット「チョンム」の誘導弾生産のための現地合弁会社(JV)設立に最終合意したと明らかにした。
この日、ポーランドの「国際防衛産業展示会(MSPO 2025)」で開かれた合弁会社契約式には、ハンファエアロスペースのソン・ジェイル代表、WBグループのピオトル・ボイチェク会長をはじめ、韓国国防省のチョ・ヒョンギ資源管理室長、ポーランドのコシニャク=カミシュ副首相兼国防相ら、両国の政府や業界の主要関係者が出席した。
合弁会社は、生産施設インフラの構築や現地雇用などを通じて、チョンムのポーランド輸出型「ホマル-K」に搭載される射程80km級の誘導弾(CGR-080)を生産する。合弁会社で生産された分はまずポーランドに優先供給され、今後両社の協議を通じて弾種を多様化し、ヨーロッパ内の他国への輸出も推進していく。
ソン代表は「ヨーロッパの防衛産業ブロック化によって輸出の参入障壁が高まる中、現地化による市場拡大は不可欠だ。合弁会社をはじめとする地域ごとの多様な現地化戦略を通じて、韓国防衛産業のグローバル化を実現していく」と語った。
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