2025 年 4月 26日 (土)
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韓国ハンコム、日本フィンテック市場に本格参入…ダナルジャパンとAI生体認証で提携

ハンコムのキム・ヨンス代表(右)とダナルジャパンの大村理一代表=ハンコム(c)KOREA WAVE

韓国のソフトウエア企業「ハンコム(HANCOM)」が、モバイル決済システム開発「ダナルジャパン(Danal Japan)」と提携し、日本のフィンテック市場攻略に本格的に乗り出す。ハンコムはこのほど東京で開催された「2025 Japan IT Week Spring」の会場で、「ダナルジャパン」とAIベースの生体認証技術協力に関する業務協約(MOU)を締結した。

今回の協約により、両社は非対面決済とデジタル転換が急速に進む市場環境に対応し、AIを活用した生体認証技術を決済システムに取り入れることで、日本のフィンテック市場に新たなビジネスモデルを提示する。具体的には、顔認証を基盤とした決済承認プロセスの共同開発や、新サービスの企画など、生体認証に関する事業を共同で推進していく。

ハンコムは、自社が第2位の株主となっているスペイン企業「FacePhi」のAI生体認識技術と自社のAI技術力を組み合わせ、日本市場に最適化されたソリューションを提供する。

ダナルジャパンは、ブロックチェーン基盤の決済システムや暗号資産決済技術を提供してきた韓国ダナル社の日本法人で、ダナルの決済システム開発およびサービスインフラの構築を目的に設立された。日本の決済市場において優れた営業力と安定したシステム運営の実績を持っている。

両社は今回の協力により、AIを基盤とした生体認証技術の商用化を実現し、日本のデジタル決済市場で新たな技術標準を提示することを共通の目標としている。

最近では、日本政府がデジタル庁を中心にあらゆる分野でデジタル化政策を推進しており、生体認証や非対面決済分野も急成長している。ハンコムはこうした流れに合わせて現地法人を設立し、日本のITエコシステムへの参入を加速している。特に昨年からは、日本最大規模のIT展示会に継続的に出展し、現地市場との接点を広げている。

ハンコムはすでに、日本のAIフィンテックスタートアップ「ALQOUZ」との協約によってFacePhiの生体認識ソリューションの日本金融機関への供給を模索している。最近では、東京きらぼしフィナンシャルグループとAIソリューションに関する協約を締結し、日本の金融業界におけるデジタル転換需要に積極的に対応している。

ハンコムのキム・ヨンス代表は「今回の協約は、ハンコムのAIおよび生体認証技術が日本市場で競争力を認められたという意味を持つ。ダナルジャパンとの協力を通じて、日本のフィンテック産業で技術的リーダーシップを確立し、さらにはグローバル事業拡大の橋頭堡を築いていく」と述べた。

(c)KOREA WAVE

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