「カカオ」(韓国ネット大手)という社名を変えることができる――こんな「覚悟の刷新」の考えを創業主のキム・ボムス氏(経営刷新委員長兼未来イニシアティブセンター長)が披露した。
自律を尊重していた経営方式が企業綱紀が崩れた原因の一つだと判断し、手直しを宣言した。このため、委任経営によるストックオプションの保障、お互いが英語名を使う企業文化、水平の役職員関係を全て原点から見直す計画だ。
カカオ社屋で11日開かれた社員懇談会「ブライアントーク」には現場だけで400人余りのカカオクルーが参加した。約20の質問が交わされ、キム・ボムス氏は刷新の意志を強調したという。
「ブライアントーク」はキム・ボムス氏が2021年2月以後、初めて持つ役職員懇談会だ。同日の懇談会は本社社員なら誰でもオンライン・オフラインで参加できるようにした。
本社職員だけが参加しカカオモビリティ、カカオエンターテインメントなど騒ぎの中心にある共同体(系列会社)クルーが参加できなかったという指摘に、カカオ側は「主要内容は共同体にもシェアした。今後小さな集まりも開くことにした」と説明した。
◇新たな船を建造する気持ち
キム・ボムス氏は同日、▽グループガバナンス改編▽企業文化再定義▽核心事業集中を強調した。新たな船を建造する気持ちで、過去10年間の慣性を捨て、原点から新たに設計するという意志を示した。
キム・ボムス氏は「現在と未来にふさわしい私たちだけの文化を最初から作り直さなければならない。当然だと考えてきた英語名使用、情報共有と水平文化などまで原点から検討が必要だ」と話した。
スタートアップから始まったカカオは、資産規模で財界序列15位に上がった。会社規模が大きくなり、系列会社ごとに成長速度が異なる状況で、過去の一括的な自律経営方式では生き残りを担保できないと判断した。
キム・ボムス氏は「規模が大きくなり地位が上がれば期待と責任が伴うものだが、これまで私たちは社会の期待に目線に合わせてこなかった。投資とストックオプションと全面的な委任を通じて系列会社の成長を引き出した方式にも別れを告げなければならない」と話した。
◇技術と核心事業に集中
カカオは拡張中心の経営戦略をリセットし、技術と核心事業に集中することにした。
キム・ボムス氏は「現時点の市場優位だけでなく未来成長動力として点火できるかの観点ですべての事業を検討する。数字的拡張より不足した内実を固め社会の信頼に応える方向性を探すことに集中する」と明らかにした。
グループ内のガバナンスも改編する。緩い自律経営基調から脱し、求心力を強化する構造にする計画だ。
人的刷新の意志も見せた。現在、カカオはキム・ボムス氏の人脈中心の経営で内部カルテルが深刻なレベルだという指摘を受けている。
キム・ボムス氏は次のように語った。
「新たなカカオを率いていくリーダーシップを発揮しようと思う。2024年からは体感できる変化をもたらし刷新の進行状況と内容をクルーと共有する。この過程で誰かは不満を抱き、犠牲が必要なこともありうる。経営陣も確固とした覚悟で臨むよう要請する」
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