韓国のアプリ市場でユーチューブの止まらぬ成長傾向に、ネット大手のカカオトークとネイバーの立場が脅かされている。
カカオトークはこの3年間、韓国のプラットフォームで1位の座を維持してきたが、ユーチューブがこれを猛追している。モバイルインデックスによると、5月のカカオトークのMAU(月間実使用者数)は4146万人で1位を記録したが、2位ユーチューブ(4095万人)との差は51万人しかない。5月基準でみれば▽2020年299万人▽2021年227万人▽2022年153万人▽今年51万人――とその差は次第に縮まっている。
3位のネイバーは3889万人だった。
IT業界は今年下半期、ユーチューブがカカオトークのMAUを追い越す可能性が高いと見ている。
月間総使用時間(5月)で見ると、すでにユーチューブ(15億2223万時間)はカカオトーク(5億3655万時間)の約3倍に達している。
ユーチューブが韓国国内の在来プラットフォームに対抗できるようになったのは、Z世代(1990年代半ば~2000年代初め生まれ)を中心に映像やイメージなど視覚情報を好む傾向が顕著になっているからだ。
消費者データプラットフォームの調査によると、2月に韓国の10代利用者が情報検索で最も多用したプラットフォームはユーチューブ(88.4%)で、こちらもネイバー(87%)を超えている。
ユーチューブの攻勢に、ネイバーとカカオは独自のサービス改編に力を入れている。ネイバーは人工知能(AI)を活用いた検索の高度化に注力しており、年内に超巨大言語モデル基盤の検索サービス「サーチGPT」(仮称)を発売する。
また、カカオは先月、カカオトークのオープンチャットを別途タブにして「グループチャットルーム静かに出る」機能を導入するなど、便宜性の向上に努めている。
(c)news1