
韓国の大手IT企業ネイバー(NAVER)とカカオ(Kakao)が、生成AIを活用した実用的なサービスを次々と発表している。これまでスタートアップが中心だった生成型AI市場に、安定性と拡張性を兼ね備えた大企業が本格参入した形だ。
ネイバーは6月26日、決済プラットフォーム「ネイバーペイ」でAIチャットボットを活用した「AI家探し」機能をベータ版で公開した。「○○駅近くで家族4人が住めるチョンセ物件を探して」など、自然な会話文で物件を検索できる仕組みで、既に1日あたり1万件以上の利用がある。
さらに、今年3月に検索に導入した「AIブリーフィング」機能をショッピングや地図サービスにも拡大。利用者の検索意図を理解し、レビューや情報を要約して提供する。来年上半期には、対話型AIによる検索・予約・購入・決済を一括でできる「AIタブ」も公開する。
一方、カカオは「AIメイト」と名付けた個人最適化サービスを本格的に展開している。今月2日には地図アプリ「カカオマップ」に「AIメイトローカル」機能を追加。レストランやカフェ、デートスポットなどをAIが会話形式で提案し、ブログレビューの要約なども提供する。
また、カカオトークの「ギフト」機能と連携させた「AIメイトショッピング」も年内に公開予定。受取人の性別や年齢、好みに応じてプレゼントを提案する「AIショッパー」機能が特徴だ。
さらに、カカオはOpenAIと共同開発したAIエージェントを年内に公開し、カカオトーク上で生成AIによる検索機能の実装も検討している。
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