
韓国IT大手のネイバーとカカオが、2025年第2四半期にそろって過去最高の業績を記録した。ネイバーはコマース事業、カカオはプラットフォーム事業の成長が際立った。両社は下半期にAI(人工知能)サービスの新規投入を予告しており、激しい競争が予想される。
ネイバーの第2四半期連結売上高は2兆9151億ウォンで、前年同期比11.7%増。四半期・上半期ともに過去最高となった。営業利益は5216億ウォン(+10.3%)、純利益は4974億ウォン(+49.8%)。サーチプラットフォーム(+5.9%)、フィンテック(+11.7%)、コンテンツ(+12.8%)、エンタープライズ(+5.8%)など全分野で成長したが、特にコマースは19.8%の伸びを見せた。
成長を牽引したのは3月に投入した「ネイバープラスストア」アプリ。AIによる個別最適化推薦やメンバーシップ特典を融合させた“発見型ショッピング”機能が好調で、従来サービスに比べ購買転換率が2倍以上となった。
カカオは第2四半期連結売上高2兆283億ウォン(+1.2%)、営業利益1859億ウォン(+38.8%)と、こちらも四半期ベースで過去最高を更新した。コンテンツ売り上げは7%減だったが、プラットフォーム売り上げが10%増と健闘。中でも「トークビズ」広告・コマースが成長し、モビリティや決済サービス(カカオモビリティ・カカオペイ)を含む「その他プラットフォーム」も21%増となった。
「トークビズ」では、ビジネスメッセージ売り上げが16%増、自己購入を促す「For me」機能追加によりコマース売り上げも10%増加した。
ネイバーは年内にAIショッピングエージェントを投入し、ニュースやショッピング情報をAIが要約する「AIブリーフィング」の適用範囲を8%から20%へ拡大する。海外ビッグテックとの協業にも前向きだ。
カカオはインフラから言語モデルまで自社AIエコシステムの拡充を進め、9月の開発者イベント「if(kakao)」でオープンAIとの協業成果を発表、同四半期中に提供を開始する。
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