
韓国サムスン電子は12月2日、業界初となる“三つ折り”構造のフォルダブルスマートフォン『Galaxy Z TriFold(ギャラクシーZトライフォールド)』を発表した。
Zトライフォールドは、“G字型”のデュアルインフォールディング構造を採用。完全に開くと10インチの大画面タブレット、閉じると6.5インチの一般的なスマホ形態となる。
展示イベントで実際に手にした印象では、“初のカテゴリー”にしては完成度が非常に高く、フォルダブルスマホ第7世代『Z Fold7』に匹敵する洗練度が感じられた。
ヒンジ(折り畳み機構)には「アーマーフレックスヒンジ(Armor Flex Hinge)」を採用。開いた状態の最薄部は3.9mm、完全に折りたたんだ時の厚さは12.9mmで、Z Fold5(13.4mm)よりも薄く仕上がっている。
ライバルである中国情報通信機器大手「華為技術(ファーウェイ)」の『Mate XT』より高コストな構造を採用しながら、価格は375万ウォンのMate XTより低い359万400ウォンに抑えた。高価格ながらも“価格抑制の努力”が見える点も評価される。
一方で弱点も明確だ。重量309g、厚み12.9mmは、現行スマートフォンとしては重く厚い部類だ。
プロセッサーは最新の次世代チップではなく、今年前半のモデルと同じ「Snapdragon 8 Elite for Galaxy」を搭載している。新型にもかかわらず“1世代前のAP”を使っている点は疑問符が付く。
サムスン側は「新フォームファクターにおいては、信頼性の高い検証済みAPを採用することが重要だった」と説明している。
Galaxy Z Fold7で指摘された“ヒンジが硬く折りづらい”という問題も引き続き存在する。Zトライフォールドでは2回折る構造のため、ディスプレイ部に無理な力がかかるケースも。そのため、長期使用時のディスプレイ耐久性には懸念が残る。
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