
韓国のヘルス&ビューティー小売大手CJオリーブヤングが、日本やアメリカに続いて東南アジア市場でも攻勢を強めている。自社開発ブランド(PB)製品の輸出と販売網拡大を軸に、オンライン・オフラインを問わず全方位戦略を展開中だ。
オリーブヤングは2019年末にシンガポール市場へ進出して以降、ベトナム、タイ、シンガポールなど東南アジアの計9カ国を対象に自社ブランド製品の販売を拡大してきた。オンラインでは「ショッピー」「ラザダ」「TikTok」などのECプラットフォームを活用し、販路を広げている。オフラインでは「ガーディアン」や「ワトソンズ」など現地の大手流通チャネルへの入店を進めている。
この結果、2022年から2024年にかけて、東南アジア地域での自社ブランド製品の年平均売り上げ成長率は78%を記録。最近では現地の輸出およびマーケティングを担当する人材の採用にも力を入れ、主導的な市場確保に注力している。
同社はまた、自社製品の成功ノウハウを活かし、オリーブヤングに入店しているブランドの海外展開支援にも乗り出している。特に日本、米国、中国圏で顕著な成果を上げており、昨年のオリーブヤングPB製品の海外売り上げは前年比64%増を記録した。米国市場では163%、日本では62%の売り上げ増を見せ、成長の可能性を実証した。
日本では「楽天」「Qoo10」などのオンラインモールに加え、「ロフト」や「プラザ」などの実店舗でも流通を拡大中。米国では「アマゾン」など主要オンラインプラットフォームに入店しており、自社によるオフライン店舗の開設も計画している。現在は出店場所の選定を進めており、2025年後半から段階的にその姿を現す見通しだ。
オリーブヤングの関係者は「今後も国ごとの消費者ニーズに最適化したマーケティング戦略とプロモーションを通じて、海外市場の拡大を図る」と述べた。
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