韓国京畿道(キョンギド)金浦市(キムポシ)の病院で昨年11月、肘の手術を受けて死亡したソン・サランちゃん(4)の手術中のカメラ映像が公開された。JTBCテレビがこのほど報じた。麻酔医は遺族の抗議に「最善を尽くした」と釈明する一方で、手術中には行き来を繰り返し、手術室にいたのは2分間だけだった。
サランちゃんは肘の一部が折れ、整形外科病院で12分ほど手術を受けた。映像によると、父親がサランちゃんを抱きかかえて入り、ほどなくして全身麻酔が始まった。ところが、患者を見守るべき麻酔医が術前に手術室を出て、その後も出入りを繰り返した。最長で滞在したのも20秒程度。室内にいた時間は2分にも満たない。
術後、麻酔から覚めたサランちゃんは呼吸困難に陥った。酸素飽和度が急激に下がり、心停止状態に陥った。心肺蘇生法を受けた後、設備の整った病院に搬送されたが、手遅れだった。
遺族の追及に対し、麻酔医は「われわれは普段と同じことをした」「しっかり注意して観察していたのに呼吸がおかしくなった」などと釈明していた。
国立科学捜査研究院が遺体を解剖したものの「死因は不明」とされた。警察は医療紛争調停仲裁院の判断を受け、立件するか決めるという。
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