韓国で「ボディカムフィッシング」という新手の詐欺被害が増加していることが警察庁の資料でわかった。標的はほとんどが男性。また、2024年9月までに警察に通報した被害者1726人のうち約60%が10代と20代の若者だった。
ボディカムフィッシングは、美しい女性を装い、ビデオ通話や悪質なアプリのインストールへと誘導したうえで、撮影した映像や写真を拡散すると脅して金銭を強要する手口。SNSや出会い系アプリを利用し、事前に用意された女性の動画や写真を使って被害者の信頼を得るのが特徴という。
被害に遭いやすいのはSNSの利用に慣れた若年層。周囲に知られることを恐れて通報を避ける傾向があるため、実際の被害件数はさらに多いとみられている。
また、特定のアプリやファイルのインストールを指示するケースもあり、これによって個人情報や連絡先が流出するリスクがある。警察は不審なアプリやファイルをインストールしないよう警告している。
ボディカムフィッシングの犯罪組織は中国や東南アジアに拠点を構えているため摘発が難しく、検挙率は発生件数の約20%にとどまっている。
(c)news1